相続登記のケース
ケース1:話し合いがまとまらないまま長期間が経過
相続人間で争いがあり、誰が何を相続するのかが決まらないまま10年以上が経過してしまったケースです。時間というものは思った以上に早く過ぎるもの。もめているからといってそのまま放置していると、話し合いのついていた人の意思まで変わってしまうこともあり、ますます問題が複雑化してしまいます。
ケース2:口約束だったため、財産分与が困難
広大な農地をお持ちだった方が亡くなり、生前にお子さまのうち農地管理を行う意思のある娘さんだけに農地を相続させるという口約束をしていたケースがあります。文書化されておらず、話を聞いたのは娘さんだけであったために他の兄弟の納得が得られず長期間が経過。娘さんご本人も高齢となり、体力的に農地管理自体が難しくなってしまいました。
ケース3:相続登記前に認知症を発症
遺産分割協議時は意思決定が可能だった方が、相続登記をしないまま時間が経過し、認知症を発症してしまったケースです。相続人の中に判断能力が不十分な方がいらっしゃる場合、成年後見人を立てなければなりません。成年後見人を立てるには家庭裁判所の申し立てや医師による精神鑑定等、煩雑な調査や手続きが必要となります。
上記のようなケースの場合、相続人の調整に多大な時間と労力を要します。一方で、法律の専門家である第三者が間に立てば、意外なほどスムーズに問題が解決することもあります。石本司法書士事務所では、依頼主様のご要望をベースに相続人皆さまのお話を伺い、ご希望に沿った形での遺産相続をサポートさせていただきます。
相続放棄のケース
ケース1:同居の父親が借金を残して死亡
「以前から消費者金融などに借り入れを繰り返していた父親が亡くなった」と、息子さんお二人からご相談を受けたケースです。借金の総額を詳しく調査したところ、サラ金やカード会社などから多額の借入があることが判明しました。一般的に、相続開始から三か月以内という期限内であれば、相続放棄の手続きはスムーズに受理されることがほとんどです。同居していた息子さんたちが父親に借金があることを知っていたため、当事務所でも即手続きを開始しました。戸籍謄本などの裁判所へ提出すべき書類を迅速に収集し、裁判所に相続放棄の申し立てを行った結果、父親の借金は全て放棄することができました。
ケース2:音信不通だった父親の借金の請求書が届いた
両親が離婚し、亡くなったことすら知らなかった父親の借金の請求書が届いた娘さんのケースです。離婚から20年以上たったある日、金融会社から「亡くなった父親の借金を娘さんが相続したので、返済してほしい」旨の請求書が届きました。父親が亡くなったのは半年以上前。通常なら相続放棄の期限は過ぎていますが、「借金があることを知ってから三カ月以内」であることを裁判所が認めれば、例外として相続放棄できます。とはいえ、例外を認める判断には非常に厳しいものがあります。娘さんが日付入り請求書を破棄していたので裁判所に提出できる証拠がなく、当事務所で金融会社と交渉し、書類を集めました。その後、裁判所からの質問にも回答し、離婚後の状況等を詳細に説明することで、相続放棄が受理されました。知らないうちに背負わされてしまった父親の借金を払う義務は一切なくなりました。
ケース3:相続放棄したいが、住む家が無くなってしまう
5人家族の父親が借金を残して亡くなったケースです。「相続放棄をすれば借金がなくなる」と考えたご遺族から、当事務所に依頼がありました。相続放棄の手続き自体は容易でしたが、この一家は父親名義の家に住んでおり、「家は残して借金をなくしたい」とのご要望がありました。債権者に取引記録の開示を求めたところ、父親は長期にわたって高すぎる利息を払い続けていたため、返済しすぎた分を取り戻せることがわかりました。そこで、相続放棄ではなく任意整理という方法があることをアドバイスさせていただきました。任意整理の手続きによって、家を失うことなく父親の借金を清算し、さらに払いすぎた分を取り戻すことができました。
上記のようなケースの場合、相続人の調整に多大な時間と労力を要します。一方で、法律の専門家である第三者が間に立てば、意外なほどスムーズに問題が解決することもあります。石本司法書士事務所では、依頼主様のご要望をベースに皆さまのお話を伺い、ご希望に沿った形での相続放棄をサポートさせていただきます。
遺言のケース
ケース:相続人の一人が相続に協力しないケース
あるご家族の父親が亡くなり、母親と4人のお子さんの相続登記を担当させていただきました。その後、母親が「自分の遺産相続の際は、子どもの1人が財産分与に協力しないと言っている」とご相談にいらっしゃったのです。夫から相続した分を含め、母親自身の不動産や預貯金も相当なものがあり、「先々自分に何かあったときに、兄弟間で確実にもめてしまう」と大変心配なさっていました。
このような場合、公正証書で遺言書を作成しておけば、母親の要望通りに遺産が分割され、後々のトラブルを未然に防げます。また、遺言執行者をあらかじめ指定し、その人が司法書士に依頼するという形をとって遺産分割を確実に実行することも可能です。万一の際、ご本人の希望通りに財産分与できる方法はたくさんあります。このケースでは、公正証書遺言以外にも生前贈与などの方法があることをお伝えし、ご安心いただきました。
債務整理のケース
ケース:月30万以上の借金が無くなり、さらに過払い金を返還
長い間借り入れを続けてこられた50代のご夫婦のケースです。返済のため、娘さんたちも成人後は借り入れをされていました。ご家族で月に30万円以上の支払いのため、本当に大変な思いをされ、当事務所へ債務整理の依頼にこられました。
ご依頼後、すぐに減額交渉を開始し、大幅に借金を減らすことができました。その後、過去に返済しすぎた分も過払い金取戻請求により返還されたため、残った借金はすべて清算できました。取り戻したお金の中から当事務所への依頼費用をいただきましたが、それでもかなりの額をお返しすることができました。
任意整理のケース
ケース:毎月の支払い金額が15万円から5万円に減額
40代の主婦の方のケースです。ご主人が体調を崩して働けない状態が続いたため、3年間で信販会社6社に借り入れがありました。利息が非常に高額だったため、毎月15万円も支払っているのに、元金が減らない状態が続いていました。その支払いのためにさらに借金をしており、「このままではいつ返し終わるのかわからない」というご相談でした。
ご依頼後、すぐに債務整理を開始しました。残念ながら借入期間が短かったために減額が少なく、借金をすべて清算できませんでしたが、「将来利息」を無くすことに成功しました。将来利息とは、和解成立日から完済までに発生する利息のことをいいます。重い負担であった将来利息がなくなり、毎月の支払いは債務整理前の三分の一、15万円から5万円まで減額できました。4年間ですべての借金を返済することができ、大変喜んでいただけました。
過払い金取戻請求のケース
ケース:奥さまの過払い金でご主人の借金も全額返済
ご主人は個人再生、奥さまは任意整理をしたいとのご依頼を受けたケースです。お二人とも、「ご近所の目があるため、裁判所に行くことに抵抗がある」とのことでしたので、任意整理の方向でアドバイスをさせていただきました。
ご依頼後、詳しいお話をうかがううちに、奥さまは過去に返済しすぎた分を取り戻せる可能性があることがわかりました。すぐに減額交渉と過払い金取戻請求を開始し、借金を大幅に減らす ことに成功しました。奥さまの過払い金返還分で、ご主人の借金を全額返済できました。当事務所の費用も取り戻したお金の中からお支払いいただきました。裁判所へ行くこともなく、しかも借金が全額清算できたため、お二人には本当に喜んでいただきました。